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啓明さん
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ブログ 2009年10月04日
ちょっと寄り道(有鹿神社、海老名市) 
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三川合流の対岸、海老名市河原口にある有鹿神社にいってきました。
有鹿神社は、小野にある小野神社と共に相模十三社の一つに数えられている古社で、海老名氏の信仰を集め栄えていたそうです
近くの総持院と宗桂寺跡地の間に、海老名一族の屋敷跡と伝えられる場所が在り、一族のお墓といわれる石塔を祭る小祠が建っています。
 
     
海老名氏墓所と有鹿の池
 
有鹿神社は古くから栄えた神社でしたが、海老名氏の没落や室町時代の末には多くの戦乱により荒廃してしまいました。
神社の別当総持院の住持慶雄はこの状態に心を痛めていましたが、天正三年四月七日の夜、有鹿明神から夢のお告げを受け、「有鹿の池」の池底に霊石を発見、「有鹿の井戸」の水で洗い清めたそうです。
 
   
有鹿の井戸
 
そののち、霊鳥が導くのに従っていくと清水の湧く洞窟を発見し、この洞窟を「有鹿窟」となずけ、ご神体の霊石を鎮座したというのです。
 
これ以降、有鹿神社の氏子の皆さんは毎年4月7日に神社の霊石を「有鹿窟」に運び、6月13日には海老名の本宮に遷座するようになったといわれています。
この祭は、一時廃れていましたが、現在は復活しており有鹿神社の「有鹿さまの水もらい(水引祭)」といわれています。
 
ところで、この「有鹿さまの水もらい(水引祭)」ですが、前述の言い伝えに従うと、天正三(1575)年が始まりと云うことになります。
しかし、実際には「相模風土記)」に天智天皇三(667)年の神事が記載されており、言い伝えよりも古くから行われていた神事ではないかと考えられます。
 
相模川の上流、厚木市猿ヶ島の対岸に位置する相模原市磯部の丘陵に勝坂遺跡群が在ります。ここは縄文時代の住居遺跡群として国に指定されており、現在も保存のための測量などが行われています。
 
この丘陵の西側に有鹿谷が在ります。勝坂の照葉樹林として相模原市が登録天然記念物に指定する森林の中にある谷には、「有鹿神社の奥宮」が祭られており、その前を水が流れています。
この水は奥宮から10mほど上流で丘陵から湧き出ており、そこには鳥居が作られていました。ここが「有鹿窟」といわれている洞窟です。
 
  
有鹿神社奥宮と有鹿窟
 
流れ出た水は、奥宮の前に広い湿原を創り、鳩川に流れ込んでいます。
丘陵に広がる勝坂遺跡を眺めると、この水が古代から人々の生活に欠かせないものであったことが理解できるような気がします。
 
鳩川に沿って海老名の有鹿神社までの間には水田が広がり、有鹿窟から流れ出た水が近郊の農家にとって貴重な水源であったことが窺えます。
このことから、「有鹿さまの水もらい」は、鳩川下流の農民が有鹿神社の庇護を受け水田に供給する水を確保するために始まったものではないかといわれています。
 
「有鹿さまの水もらい」により有鹿窟に霊石が安置されている期間、水の利用権は海老名、社家、中新田など海老名周辺の五箇村に優先権が与えられ、座間郷(現在の相模原市)の農民は鳩川の水に手が出せなかったそうです。
 
  
有鹿神社本社と近くを流れる鳩川、相模川との合流地点
 
この水を巡る争いは座間に「有鹿神と鈴鹿神の争い」として言い伝えられており、有鹿神社奥宮と海老名の本社の建てられた経緯も伝えています。また、宝暦十一(1761)年には、有鹿神社の神輿を有鹿谷近在の住民が壊してしまう事件が起き、詫び状と神輿の修理代10両を有鹿神社に差し出した記録が残っています。
 
海老名市史では、海老名氏の勢力が強かった時代には、海老名氏の領地に住む農民にとって問題となっていなかった水利権を海老名氏の没落後も維持するため、「水引祭」が執り行われるようになったのではないかと推測しています。
 
有鹿窟から流れ出した鳩川の水は有鹿神社に守られるように、神社の横で相模川に合流していますが、今ここには県立三川公園が広がり、行楽やスポーツに訪れる方達にとって憩いの場になっています。
 
  参考文献:厚木市史(厚木市編)
         海老名市史(海老名市編)
         相模原の歴史と文化(座間美都治)
         お有鹿様と水引祭(有鹿神社宮司)

掲載日 2009年10月04日 21:44
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コメント (1)
1. メミコさん | 2009年10月07日 20:38
有鹿神社の看板は知ってましたが まだお参りして無いです
今回の記事をもとに お参りに行きたいです
海老名も史跡ある街ですものね
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